玉山神社に伝わるおはなし

 

むかし、朝鮮より連れてこられた陶工たちは故郷を想い、

 

山の上から見える島(甑島といわれている)を朝鮮半島だと思って懐かしみ眺めていた。

 

そんなある時、海の彼方より大きな火の玉が飛んできた。


火の玉は蜂巣ヶ谷の大岩の上に落ち、昼夜問わずこうこうと燃え続けたそうだ。


それを恐れた渡来の人々は、その大岩を奉ることにした。


すると、火の玉は消えたので以来この大岩を朝鮮の神、陶器の神として信仰の中心『玉山神社』とした。

 ※言い伝えには諸説あります。

 

 ↑お話して下さった有馬さん。「私が子供の頃は、鐘やドラを打ち鳴らす朝鮮式のお祭りが行われていました。」

 

 

「参拝した時、風が吹いたらその願いは叶う」


 

玉山神社について美山の住人や窯元さんに話を伺うとこんな言い伝えを耳にしました。


窯元祭りではおなじみの美山のメイン通りのはずれ、注意しなければ見過ごしてしまいそうな場所に玉山神社の参道入り口はあります。

 

最初の鳥居をくぐっても、しばらくは民家に囲まれた普通の道ですが、2番目の鳥居をすぎると急な坂の上に出現する3番目の鳥居が


確かにこの道が神社につながっていることを教えてくれます。

 

苔むした階段を一段一段登ると、今までとは全く違う澄み切った空気の冷たさを感じました。

 

※①から⑧の順序で玉山神社へ行くことができます。

 道路が狭いため歩いていくことをおすすめしていますが、

 地元の人たちは⑥まで車で入っていき駐車しています。

 

① 鳥居は全部で4つあります。まず、最初の鳥居を目印に。

 

② 坂の上の鳥居を目指してゆっくり登って行きましょう。

 

③ 調所さんの招魂墓の脇を超えていきます。

 

④ お疲れさまです。だけど神社はもう少し先ですよ。

⑤ ぐるりと茶畑に囲まれた道にちょっと不安になっていませんか?大丈夫!こっちこっち。

 

⑥ てくてく。4つめの鳥居が見えてきましたか? 階段を登りましょう。

 

⑦ 大きな森のトンネルをくぐりぬけると•••

 

⑧ 玉山神社到着です!

 

※1つ目の鳥居から玉山神社まで15分ほど歩きます。徒歩と車どちらでも行くことができますが、人通りが少ない場所なので二人以上で行きましょう。

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朝鮮から連れてこられた陶工たちは、玉山神社付近、一帯の地域を自分達の故郷に重ね、“御山”として崇めた。


また、この土地を「故郷の山々に似て美しい、その美しい山に守られている。」という気持ちから“美山”と呼ぶようになったという一説もあるそう。

 

このように玉山神社について調べると陶工たちが遠い故郷を想い暮らしていたという根っこにつながるのです。


二度と帰ることが出来ない朝鮮、せめて信仰の象徴である故郷の神を奉りたいという願いから「火の玉が飛んできた」という伝説が生まれ


玉山宮の建立に至ったのはないでしょうか。


また、現在は陶器の神として奉られるこの場所。異国の地で器を焼き、薩摩焼を確立させた人々の強さの象徴の様にも感じました。


凛とした静けさの中、当時の陶工たちの気持ちに少しでも寄り添えるように手を合わせました。


風が吹けば願いを叶えてくれるーというジンクスはもしかしたら400年前に海を渡った人々の切なる願いからきたものなのかも知れません。

 


 

陶器の神様を奉る玉山神社をお参りしよう。

 

 

 

 

  2012.3.1 up